カバンの中に、モバイルバッテリーが入っている方は多いと思います。
外出先で充電できる、とても便利なアイテムです。
ただ、使い方を間違えると発火することがあります。
実際に全国で、モバイルバッテリーが原因とみられる火災が報告されています。
しかも、そのほとんどが特別なことをしていたわけではありません。
この記事では、防災士の視点から
モバイルバッテリーの危険な使い方7つと、防ぐ方法を紹介します。
結論:危ないのは「熱」「衝撃」「安さ」
細かい話の前に、原因は3つに整理できます。
- 熱…高温の場所、熱がこもる場所
- 衝撃…落とす、押しつぶす
- 安さ…保護回路が不十分な粗悪品
👉 これから挙げる7つは、全部このどれかに当てはまります。

① 落とす・強い衝撃を与える
モバイルバッテリーの中には、リチウムイオン電池が入っています。
強い衝撃を受けると、内部が壊れてショートすることがあります。
- 地面に落とす
- カバンの中で強く圧迫される
- 重い物の下敷きになる
⚠️ 怖いのは、落とした直後は何ともないことがあるという点です。
数日たってから発熱することもあります。
👉 一度強く落としたものは、思い切って買い替えるのが安全です。
② 夏の車内に置きっぱなしにする
夏の車内は50℃以上になることがあります。
リチウムイオン電池は、この高温がとても苦手です。
- ダッシュボードの上
- 座席に置きっぱなし
- 直射日光が当たる窓際
👉 車に置いて出かけない。
これだけで、夏のリスクはかなり減ります。
③ 充電したまま寝る
寝ている間に充電しておく人は多いと思います。
ただ、これはあまりおすすめできません。
充電中に異常が起きても、
発煙や発火に気づくのが遅れます。
👉 充電は起きている時間に、目の届く場所で。
寝る前に外す習慣にするだけで違います。
④ 布団やカバンの中で充電する
充電中のバッテリーは熱を持ちます。
その熱が逃げない場所に入れると、内部の温度がどんどん上がります。
- 布団やベッドの上
- カバンの中
- 衣類やクッションの下
👉 充電するときは硬くて燃えにくい場所に置いてください。
机の上で十分です。
⑤ 極端に安い製品を使う
安すぎるモバイルバッテリーの中には、
保護回路や品質管理が不十分な製品があります。
見分ける方法は、意外とかんたんです。
- PSEマークがあるか確認する
- メーカー名と連絡先が書かれているか
- 容量の表示が不自然に大きくないか
モバイルバッテリーは電気用品安全法の対象で、
本体にPSEマークの表示が必要です。
👉 マークがない製品は選ばない。
これが一番わかりやすい基準です。
⑥ 膨らんだまま使い続ける
バッテリーが膨らんでいるのは、
内部で異常が起きているサインです。
「まだ使えるから」と使い続けるのが、いちばん危ない使い方です。
👉 膨らみに気づいたら、その場で使用をやめてください。
⑦ 一般ゴミとして捨てる
使わなくなったモバイルバッテリーを普通のゴミに出すと、
ごみ収集車の中で圧縮されて発火することがあります。
捨てるときは、家電量販店やホームセンターの回収ボックスへ。
端子にテープを貼ってから持って行きます。
👉 詳しい手順はこちらにまとめています。
→ リチウムイオン電池の正しい捨て方
持ち歩くときに気をつけること
使い方だけでなく、持ち運び方にも注意点があります。
- カバンの中で鍵や小銭と一緒にしない(端子がショートします)
- ズボンの後ろポケットに入れて座らない
- 夏場は日なたに置いたカバンに入れっぱなしにしない
飛行機では預け入れができません
意外と知られていませんが、
モバイルバッテリーは預け入れ荷物に入れられません。
貨物室で発火しても、誰も気づけないからです。
必ず手荷物として機内に持ち込みます。
👉 容量によっては個数制限もあるので、
旅行前に利用する航空会社のルールを確認してみてください。
このサインが出たら、すぐ使用をやめる
次のような変化があれば、それは寿命ではなく異常です。
- 本体がふくらんでいる
- 充電中に熱くて持てない
- 変なにおいがする
- 充電できなくなった
- ケースにすき間ができている
👉 1つでも当てはまったら、それ以上使わない。
もったいなく感じても、ここは切り替えてください。
今日1つだけやるなら、これ
今使っているモバイルバッテリーを手に取って、平らな机に置いてみる。
カタカタとぐらつくなら、底面がふくらんでいます。
これが一番かんたんな膨張チェックです。
👉 10秒で終わります。
今日のチェックリスト
- ☐ 机に置いてぐらつかないか確認した
- ☐ PSEマークがあるか見た
- ☐ 車の中に置きっぱなしにしていない
- ☐ 布団の上で充電していない
- ☐ 使わない古いバッテリーの処分先を調べた
まとめ
モバイルバッテリーは、もう生活に欠かせない道具です。
だからこそ、置き場所と充電の仕方だけ気をつけてください。
覚えることは3つだけで大丈夫です。
- 熱がこもる場所で充電しない
- 落としたものは使い続けない
- 膨らんだら、その日で終わりにする
完璧を目指す必要はありません。
まずは机に置いて、ぐらつかないか見るところからで十分です。
次に読むべき記事
「なぜ燃えるのか、仕組みを知っておくと納得できます」
→ リチウムイオン電池火災の原因と防ぐ方法
「使わなくなったバッテリーの捨て方はこちらです」
→ リチウムイオン電池の正しい捨て方
「電動自転車のバッテリーは、もっと大きいので注意が必要です」
→ 電動自転車バッテリー火災の原因と防ぐ方法
「万が一のときのお金の話も、知っておくと安心です」
→ 火災保険は災害で使える?知らないと損する補償の違い
「他の記事も見てみたい」という方は、目的別の目次からどうぞ。
→ 防災、何から始める?目的別の記事まとめ

