防災士が解説|子どもが学校にいるとき地震が起きたら|引き取りの前に決めておくこと

子どもが学校にいるとき地震が起きたら学校は保護者が来るまで預かること、親がやる3つを示した図

平日の昼間に大きな地震が起きたら。

親が最初に思うのは、たぶんこれです。
「子どもは無事か」「迎えに行けるのか」

この記事では、
子どもが学校や保育園にいるときに何が起きるのかと、
親が今のうちに決めておくことをまとめます。


まず、いちばん安心してほしいこと

学校は、子どもを勝手に帰しません。

大きな地震が起きたとき、多くの学校では「引き渡し」という対応をとります。
子どもだけで帰すのは危険だと判断し、保護者が迎えに来るまで学校で待機させる仕組みです。

しかも、電話やメールが不通になっても同じです。
連絡がつかなくても、来るまで預かってくれます。

👉 だから、あわてて走って学校へ向かう必要はありません。
まず自分の身の安全を確保してから動いてください。


結論:親がやることは3つだけです

  • 引き渡しの基準を確認する
  • 引き取れる人を3人以上登録しておく
  • 学校からの連絡が届く状態にしておく

どれも今日できます。学校に聞くだけ、設定を見るだけです。


① 引き渡しの基準を確認する

震度いくつで引き渡しになるのか。
これが学校によって違います。

「震度5弱以上」を目安にしている学校が多いようですが、
それ以下でも安全が確保できないと判断すれば待機・引き渡しになります。

知っておきたいのはこの2つです。

  • どの震度から引き渡しになるのか
  • 基準に満たないときは集団下校か、学校待機か

👉 学校の防災マニュアルや、年度初めに配られるプリントに書いてあります。
見当たらなければ、担任か事務室に聞けば教えてもらえます。


② 引き取れる人を3人以上登録しておく【いちばん大事】

多くの学校では「引き渡しカード」のようなものを提出しています。
ここに書かれた人にしか、子どもは引き渡されません。

ここで問題になるのが、両親しか書いていないケースです。

  • 電車が止まって、職場から帰れない
  • 勤務先が遠くて、歩くと5時間かかる
  • 出張中で、そもそも県外にいる

災害は、都合のいい日には起きません。

👉 近くに住む祖父母、親戚、信頼できる近所の方。
「行けない人」ではなく「行ける人」を書いてください。

⚠️ 登録するときは、相手に必ず了承をとっておくこと。
当日いきなり頼まれても、動けません。


③ 学校からの連絡が届く状態にしておく

ほとんどの学校が、一斉メールや専用アプリで連絡します。

ところが、こういうことが実際に起きます。

  • 迷惑メールフォルダに振り分けられていた
  • 機種変更したまま、登録し直していない
  • アプリの通知をオフにしていた

👉 最後に学校からのメールが届いたのは、いつですか。
思い出せないなら、届いていない可能性があります。

あわせて、スマホ側の防災設定も見ておくと安心です。
スマホの防災設定5つ|お金をかけず10分でできる備え


見落とされがちな「学校以外」の預け先

子どもが学校にいる時間だけを考えていませんか。

  • 学童・放課後クラブ
  • 保育園・幼稚園
  • 塾・習い事
  • 部活の遠征先

それぞれルールが違います。
学校は引き渡しでも、塾は「解散」かもしれません。

👉 とくに塾や習い事は、災害時の対応を決めていないところもあります。
一度聞いておくだけで、当日の判断が変わります。


子どもと決めておく3つのこと

① 勝手に帰らない

「早く家に帰りたい」と思うのが自然です。
でも、通学路が危ない可能性があります。学校で待つのがいちばん安全だと伝えてください。

② 知らない人についていかない

混乱時は、善意も悪意も見分けがつきません。
「お母さんに頼まれた」と言われても、登録した人以外にはついていかない。

③ 家に着いたときの決め事

家が無事とは限りません。
鍵が開かない、入れない、誰もいない。そのときどうするか。

👉 近所のどこへ行くか、ひとつ決めておいてください。


迎えに行けないときは、どうなるのか

学校で保護されます。そこは心配いりません。

ただ、学校の備蓄には差があります。
避難所用の備蓄はあっても、児童分は別、という学校もあります。

👉 気になるなら、学校に備蓄の状況を聞いてみてください。
「うちの子のぶんはありますか」と聞く親は、実はほとんどいません。

歩いて何時間かかるか、一度測っておく

電車が止まれば、職場から学校まで歩くことになります。

地図アプリで「徒歩」で経路を出すだけで分かります。
3時間なのか6時間なのかで、頼るべき人が変わります。


今日1つだけやるなら、これ

引き渡しカードに、今誰の名前が書いてあるか思い出してみてください。

両親の名前しかないなら、もう1人増やす
それだけで、当日の選択肢が1つ増えます。

思い出せないなら、それが答えです。学校に確認してみてください。


今日のチェックリスト

  • ☐ 引き渡しの基準(震度いくつか)を知っている
  • ☐ 引き取れる人が3人以上登録されている
  • ☐ その人に了承をとってある
  • ☐ 学校からのメール・アプリ通知が届いている
  • ☐ 学童・塾・習い事の対応も確認した
  • ☐ 子どもと「勝手に帰らない」を約束した
  • ☐ 職場から学校まで徒歩何時間か調べた

まとめ

子どもが学校にいる時間の災害は、親にとって一番こわい想定だと思います。

でも、学校は預かってくれます。
だからこそ、親がやるべきなのは「走って迎えに行くこと」ではなく、先に決めておくことです。

  • 引き渡しの基準を知る
  • 引き取れる人を増やす
  • 連絡が届く状態にしておく

完璧を目指す必要はありません。
まずは1人、名前を増やすところからで十分です。


次に読むべき記事

「持たせるもの・家に置くものは、年齢で変わります」
子どもがいる家庭の防災リュック中身チェックリスト

「家族との決め事は、これが土台になります」
防災グッズより大事な「連絡の決め事」

「連絡が取れないときの動き方です」
災害時に家族と連絡が取れないとき|安否確認の方法

「親自身が会社にいるときの想定も、あわせてどうぞ」
会社で地震が起きたら|職場の防災管理

「他の記事も見てみたい方は、目的別の目次からどうぞ」
防災、何から始める?目的別の記事まとめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA