防災士が解説|リチウムイオン電池の正しい捨て方

引き出しの奥に、使っていないモバイルバッテリー、眠っていませんか?

「捨て方が分からないから、とりあえず置いてある」
そういう人、本当に多いです。

スマートフォン、モバイルバッテリー、電動自転車。
私たちの身の回りにはリチウムイオン電池があふれています。
そして、この電池は捨て方を間違えると火災になります。

この記事では、
リチウムイオン電池の正しい捨て方を、手順だけにしぼって解説します。
3分で読めますし、やることは3つだけです。


結論:テープでふさいで、回収ボックスへ

結論から言います。やることはこれだけです。

  • 一般ゴミには絶対に出さない
  • 端子をテープでふさぐ
  • 回収ボックスに持って行く

👉 ただし、電池が膨らんでいる場合だけは別のルートになります。
ここが一番大事なところなので、後で詳しく書きます。

リチウムイオン電池の捨て方3ステップと、膨らんだ電池は回収ボックスに入れられないことを示した図

一般ゴミに出すと、どうなるのか

ごみ収集車は、集めたごみを車の中で圧縮します。

そのときリチウムイオン電池が押しつぶされると、
内部でショート(短絡)が起きて発火することがあります。

実際に全国で、こうした火災が起きています。

  • ごみ収集車の火災
  • ごみ処理施設の火災

👉 自分の家から離れた場所で、知らない誰かが危ない目に遭います。
「1個くらい大丈夫だろう」が積み重なって起きているのが現状です。


【手順】リチウムイオン電池の捨て方

① 端子をテープでふさぐ

電池の金属部分が、他の金属と触れるとショートします。
袋の中で電池どうしが重なるのも危険です。

  • セロハンテープやビニールテープで、金属の端子を覆う
  • 1個ずつ包んで、まとめて袋に入れない

👉 これが一番省かれがちで、一番効く工程です。

② リサイクルマークを確認する

本体に、矢印が三角に回っているマークと「Li-ion」の文字が書かれていることがあります。
これが小型充電式電池のリサイクルマークです。

このマークがあるものは、回収の対象になりやすいです。
見当たらなくても、まずは店頭や自治体で聞いてみてください。

③ 回収ボックスに入れる

あとは箱に入れるだけです。
基本的に無料ですし、受付で手続きが必要なこともありません。


回収ボックスは、どこにありますか?

家電量販店・ホームセンター

多くの店舗に、緑色の回収ボックスが置いてあります。
買い物のついでに寄れるのが一番ラクです。

自治体の回収

市区町村によっては、小型家電回収や電池回収を行っています。
ただし自治体によってルールがまったく違います。

👉 「お住まいの市区町村名 + 充電式電池」で検索してみてください。

探すなら、JBRCのページが早いです

小型充電式電池のリサイクルを行っているJBRCのサイトでは、
回収に協力しているお店や自治体を地域から探せます。

JBRC 協力店・協力自治体検索


⚠️ 膨らんだ電池は、回収ボックスに入れられません

ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。

回収ボックスに入れられるのは、正常な状態の電池だけです。
次のようなものは回収の対象外とされています。

  • 膨らんでいる電池
  • 破損している電池
  • 水に濡れた電池
  • 分解された電池パック

膨らんでいるということは、内部で異常が起きているサインです。
一番危ない状態のものを、箱の中で他の電池と一緒にはできない、ということです。

膨らんでいたら、どうすればいい?

  • 買った販売店、またはメーカーに相談する
  • 市区町村の窓口に「膨らんだ電池がある」と伝えて聞く

絶対にやってはいけないこと

  • 押してへこませる
  • 穴を開ける・分解する
  • そのまま燃えるゴミに入れる

👉 引き取り先が決まるまでは、燃えるものから離して保管してください。
紙や布の上ではなく、金属の缶などに入れておくと安心です。


これも全部、リチウムイオン電池です

「電池」と言われてもピンとこない、という方へ。
身の回りだと、このあたりに入っています。

  • モバイルバッテリー
  • スマートフォン・タブレット
  • ワイヤレスイヤホン
  • 電動自転車のバッテリー
  • 電動工具・コードレス掃除機
  • 電動歯ブラシ・シェーバー
  • ハンディファン
  • 加熱式たばこ

👉 ざっくり言うと、充電して繰り返し使うものには、だいたい入っています。


よくある勘違い3つ

❌ 使い切ってから捨てれば安全

→ 表示が0%でも、内部にはエネルギーが残っています。
「空だから平気」とは言えません。

❌ 燃えないゴミに出せばいい

→ ほとんどの自治体で、燃えないゴミにも出せません。
「金属だから不燃」ではなく、発火するから別扱いなんです。

❌ 少し膨らんでいるだけなら大丈夫

→ 少しでも膨らんでいたら、それが一番危ない状態です。
使い続けるのもやめてください。


今日1つだけやるなら、これ

引き出しの中の古いモバイルバッテリーを、1つ出して見てみる。

膨らんでいなければ、端子にテープを貼って袋に入れておくだけ。
次に家電量販店へ行くときに、持って行けば終わりです。

👉 1分で終わりますし、家の中の火種が1つ減ります。


今日のチェックリスト

  • ☐ 使っていない電池・バッテリーを集めた
  • ☐ 膨らんでいないか確認した
  • ☐ 端子にテープを貼った
  • ☐ 近くの回収ボックスを調べた
  • ☐ 膨らんだものは別にして保管した

まとめ

リチウムイオン電池は、とても便利な電池です。
ただ、捨て方を知らないだけで火事の原因になります。

覚えることは3つだけで大丈夫です。

  • 一般ゴミに出さない
  • 端子をテープでふさぐ
  • 膨らんでいたら回収ボックスではなく相談する

完璧を目指す必要はありません。
まずは引き出しの1個から始めてみてください。


次に読むべき記事

「そもそも、なぜ燃えるのかを知っておくと納得できます」
リチウムイオン電池火災の原因と防ぐ方法

「捨てる前に、使い方も見直してみてください」
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電動自転車バッテリー火災の原因と防ぐ方法

「万が一、火事になってしまったときのお金の話です」
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