防災士が解説|地震対策は物を減らすことから|見落とされがちなガラス対策

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地震対策は物を減らすことから|窓ガラスの飛散防止も忘れずにの要点をまとめた図解

屋根があって、電気が通っていて、水が出る。当たり前のことですが、地震はそれを一瞬で奪っていきます。

この記事では、地震対策の中でもいちばん先にやるべき「物を減らす」ことと、見落とされがちなガラス対策に絞ってお話しします。

家具の固定については転倒防止グッズの選び方で詳しく書いていますので、ここでは買わなくてもできることを中心にまとめます。

固定する前に、減らしてください

地震対策というと、まず固定用の道具を買いに行きたくなります。でも順番が逆です。

倒れる物がなければ、固定する必要もありません。お金もかからず、今日からできて、しかも効果は確実です。

まず、この4か所を見てください

  • 寝ている場所の頭上……本棚、額縁、時計、照明。ここは何も置かないのが正解です
  • 廊下と階段……逃げ道です。段ボールや物を置いていませんか
  • 玄関……靴箱が倒れると、出口をふさがれます
  • 高い場所……冷蔵庫の上、棚の上段。落ちてくる物が凶器になります

とくに寝室です。夜中に地震が来たとき、寝ている人には身を守る時間がありません。寝室から背の高い家具をなくせたら、それだけで地震対策の半分は終わったようなものだと思っています。

見落とされがちなのが、ガラスです

家具の固定は多くの方が意識しますが、ガラスは忘れられます。でも実際には、割れたガラスによるケガが非常に多いのです。

しかも地震のあとは停電しています。暗い中を、はだしで歩くことになります。足の裏を切ると、そこから動けなくなり、避難もできません。

1|窓ガラス

飛散防止フィルムを貼ります。100円ショップにもあります。

全部の窓をやろうとすると、いつまでも始まりません。寝室の窓1枚からで十分です。貼るときは霧吹きで軽く水をかけながらだと、気泡が入りにくくなります。


カーテンを閉めておくだけでも、飛び散る範囲はかなり減ります。夜は閉める習慣をつけるだけで対策になります。

2|食器棚

ここが、実はいちばん危ないかもしれません。ガラス扉が割れたうえに、中の食器が飛び出してきます。

  • 扉に耐震ラッチを付ける……揺れを感知して扉をロックします
  • それが無理なら、扉に留め具やひもを……開かなければ何でも構いません
  • 重い皿は下の段へ……高い位置に重い物を置かないだけで違います
  • 棚板にすべり止めシートを敷く

3|鏡、額縁、水槽

姿見が倒れて割れると、広範囲に破片が飛びます。壁に立てかけているだけなら、必ず固定するか、置き場所を変えてください。

額縁も同じです。ソファやベッドの上に飾らない。これだけで守れます。

4|照明

吊り下げ型のペンダントライトは、大きく揺れて落ちることがあります。買い替えのタイミングで天井に直接つけるシーリングタイプにすると安心です。

電気工事士の立場から付け加えると、古い照明器具はソケット部分が劣化していることがあります。ぐらつきを感じたら早めに交換してください。

枕元に置いてほしい3つ

ガラスが割れる前提で、先に用意しておくものがあります。

  • スリッパか、底の厚い靴……はだしで歩かないために。これがいちばん大事です
  • 懐中電灯……暗い中では、ガラスは見えません
  • メガネ……使っている方には必需品です

靴は、袋に入れてベッドの下に置いておくと邪魔になりません。停電した部屋を安全に歩けるかどうかが、その後の行動をすべて決めます。

どうしても減らせない家具は

減らせない、動かせないという家具もあります。その場合は固定するしかありません。天井までの隙間がある家具には突っ張り棒を使います。


テレビや電子レンジなど、上に載っているものには耐震マットが手軽です。対応重量はパッケージで必ず確認してください。


片付けは「逃げ道から」

「物を減らす」といっても、家じゅうを片付けるのは大変です。優先順位をつけましょう。

  1. 寝室(頭の上)
  2. 玄関から寝室までの通り道
  3. 玄関
  4. リビング

この順番です。逃げる道さえ確保できていれば、あとは後日でも構いません。完璧を目指すと続かないので、今日は寝室だけでいいと思います。

今日1つだけやるなら、これ

寝ている場所の頭の上から、物をどけてください。

お金は1円もかかりません。5分で終わります。それでいて、夜中の地震でケガをする確率がはっきり下がります。

今日のチェックリスト

  • ☐ 寝る場所の頭上に物がない
  • ☐ 廊下と玄関に物を置いていない
  • ☐ 寝室の窓に飛散防止フィルムを貼った
  • ☐ 食器棚の扉が開かない工夫をした
  • ☐ 枕元にスリッパと懐中電灯を置いた

まとめ

地震対策は、買う前に減らす。そして忘れられがちなガラスに目を向ける。この2つで、家の中の危険はかなり減らせます。

停電した部屋を、はだしで歩かずに済むかどうか。そこを想像しながら、今日は寝室だけ見直してみてください。


次に読むべき記事

「固定する道具の選び方はこちらです」
→ 家具の固定は何がいい?転倒防止グッズの選び方

「家全体を見直すなら、玄関から始めます」
→ 自宅の地震対策はまず何から?今日できること

「100均で買っていい物、やめたほうがいい物」
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「揺れが収まったあと、火事を防ぐ話です」
→ 地震のあとの火事を防ぐ|通電火災と電気の遮断

「家の中が済んだら、次は家のまわりです」
→ ブロック塀は倒れます|自宅の塀をチェックする6項目

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