防災士が警告|停電と浸水が同時に起きたときに本当に困ること

停電と浸水が同時に起きたときに困ること(トイレ・断水・エレベーター・情報)をまとめた図

停電だけなら、なんとかなります。
浸水だけでも、なんとかなります。

でも、この2つが同時に来ると、話がまったく変わります。

台風や大雨のとき、実際に起きるのはこの組み合わせです。
この記事では、停電と浸水が重なったときに何が困るのかを、
生活の順番どおりに並べてみます。

停電と浸水が同時に起きたときに困ること(トイレ・断水・エレベーター・情報)をまとめた図

結論:困るのは水ではなく「水が使えないこと」

意外に思われるかもしれません。

外は水だらけなのに、
家の中では水が使えなくなります。

停電と浸水が同時に起きたとき、
生活を止めるのはこの3つです。

  • トイレが使えない
  • 断水する
  • 情報が取れない

同時に起きると何が起こるのか

マンションは停電すると断水します

ポンプで水を上げている建物は、
電気が止まると蛇口から水が出なくなります。

「浸水していない上の階だから安心」と思っていた人ほど、
ここでつまずきます。

エレベーターが止まって孤立します

下は水、上は階段。
水と食料を運び上げるのは、想像以上にきついです。

情報が取れなくなります

  • Wi-Fiのルーターが止まる
  • スマホの充電が減っていく
  • 基地局が止まって電波が弱くなることもある

👉 逃げるかどうかを判断する材料がなくなるのが、一番怖いところです。

冷蔵庫が止まります

夏なら数時間でだめになります。
買い物にも行けません。外は水です。


一番困るのは、やっぱり「トイレ」です

ここだけは、我慢がききません。

しかも浸水のときは、
お風呂の水で流す、という手が使えないことがあります。

流してはいけない場合があります

  • 下水があふれている
  • 排水管が壊れている
  • 下の階に流れ出るおそれがある

無理に流すと、自分の家か下の階が汚水まみれになります。

👉 だからこそ、携帯トイレが効きます。
水も電気もいりません。


携帯トイレ・モバイルバッテリー・ヘッドライト・飲み水・食料・ラジオの備えをまとめた図

浸水しているときの停電は「復旧が遅い」

これも知られていません。

水が残っている場所では、感電のおそれがあるので送電を再開できません。
作業する人も、水の中では動けません。

つまり、

  • 水が引く
  • 安全が確認できる
  • そこからようやく復旧作業

👉 停電だけのときより、確実に長くなります。
「1日で戻るだろう」の想定は、ここでは通用しません。


そして、電気が戻るときが一番危ない

浸水と停電が重なったときの本当の山場は、復旧の瞬間です。

濡れた配線や家電に、いきなり電気が流れます。
これが通電火災です。

👉 避難するときは、ブレーカーを落としてから出る。
これだけ覚えて帰ってください。


やってはいけないこと4つ

❌ 濡れた家電の電源を入れる

→ 乾いて見えても中は濡れています。火が出ます。

❌ 家の中で発電機やカセットコンロを使いっぱなしにする

→ 発電機は屋内では絶対に使わないでください。
一酸化炭素中毒で亡くなる事故が毎年起きています。

❌ 水没した車のエンジンをかける

→ 車両火災の原因になります。まず業者に連絡です。

❌ 濡れた分電盤やコンセントを触る

→ 感電します。手を出さないでください。


停電・断水の対策として、これだけあれば違います

  • 携帯トイレ(まずこれです)
  • モバイルバッテリー(満充電で保管)
  • ヘッドライト(両手が空きます)
  • 飲み水(1人1日3Lが目安)
  • 火を使わずに食べられる物
  • 乾電池式のラジオ

👉 全部そろえなくて大丈夫です。
上から1つずつで十分です。


今日1つだけやるなら、これ

携帯トイレを1袋、買っておく。

数百円です。場所も取りません。
そして、停電と浸水が重なったときに
一番効く備えがこれです。



今日のチェックリスト

  • ☐ 携帯トイレがある
  • ☐ モバイルバッテリーが満充電になっている
  • ☐ ライトの場所を家族全員が知っている
  • ☐ 自宅がポンプ式(停電で断水する)かどうか知っている
  • ☐ 「避難するときはブレーカーを落とす」を家族で共有した

まとめ

停電と浸水が同時に起きると、
困りごとは足し算ではなくかけ算で増えます。

それでも、やることは変わりません。

完璧を目指す必要はありません。
まずは一つだけ。
携帯トイレを買うところから始めてみてください。


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